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法定後見(後見・保佐・補助)

2019/12/02

法定後見のサポートもお任せください!

法定後見制度とは・・・


法定後見制度には,後見,保佐,補助の3種類があり,いずれも精神上の障害により判断能力が不十分な方に対し,家庭裁判所が選任した後見人等が意思決定を代行したり支援して判断能力を補い,本人の権利を守ろう,という制度です。

 

 

 

後見・保佐・補助の違いは・・・

法定後見制度の後見,保佐,補助にはそれぞれ下図のような違いがあります。

類 型 補 助 保 佐 後 見
対象となる人 精神上の障害により判断能力が不十分な人 精神上の障害により判断能力が著しく不十分な人 精神上の障害によりほとんど判断できない人
どのような人が
当てはまるのか
・訪問販売で何度も同じもの,不必要なものを購入する
・最近米を研がずに炊いてしまうなど,家事の失敗が見られるようになった
・軽度の認知症の方 など
・最近買い物で1万円札を出したか,5000円札を出したかわからなくなることが多くなった
・日常生活に支障が出てくるようになった
・中程度の認知症の方 など
・直属の部下を見ても誰かわからなくなった
・家族の判別がつかなくなった
・服を着る順番がわからない
・重度の認知症の方 など
申立に本人の同意が
必要かどうか
      必要       不要       不要
援助者の職務 付与された同意権・取消権,代理権の範囲における本人の生活,療養監護及び財産の管理に関する事務 付与された同意権・取消権,代理権の範囲における本人の生活,療養監護及び財産の管理に関する事務 本人の生活,療養監護及び財産の管理に関する事務
援助者の義務 本人の心身の状態及び生活の状況に配慮する義務 本人の心身の状態及び生活の状況に配慮する義務 本人の心身の状態及び生活の状況に配慮する義務
※最も判断能力が衰えた人に対して出されるのが,後見になります。
補助<保佐<後見の順に後見人等の権限が大きくなり,どの類型に当てはまるかは最終的に家庭裁判所が判断することになります。

 

法定後見(後見・保佐・補助)を申立てることのメリットとデメリット

法定後見を申立てることのメリット

メリットとしては,

・財産をきちんと管理してもらえる
・本人が悪徳商法に引っかかったときに後見人等に取消権が与えられていれば,後見人等が取り消すことができる

・身上監護ということで,定期的に様子を見てくれる
・本人にとっても話し相手ができるなどの安心感がある
※ 特に,身寄りがいない,または,遠くにいてなかなか様子を見に行けない人にとってはメリットになると思います。

・専門家が後見(監督)人になった場合,法律面などですぐにサポートを受けられる
・専門家には守秘義務があるので,むやみに他人に秘密を知られることはない

・家庭裁判所は,成年後見人等に対して,定期的に事務内容の報告を請求し,監督する

などがあげられます。

 

法定後見を申立てることのデメリット

デメリットについては,

・選任されるまでに時間がかかり,迅速性に欠ける
※ 申立から後見登記が完了するまでは3ヵ月程度必要です

・申立人が負担する家庭裁判所に納める費用(審判申立の費用)が高額である
※ 収入印紙800~2400円,登記印紙2600円,郵便切手3700~4700円,鑑定費用5~15万円が必要です(申立て内容,家庭裁判所により取扱が違います)。これ以外に調査費用や診断書作成費用,書類作成費用,家庭裁判所への出頭費用等が必要です

・成年後見人,保佐人が選任されると被後見人,被保佐人は資格制限を受ける
※ 被後見人,被保佐人となる本人は,医師,税理士等の資格や会社役員,公務員などの地位を失うことになります。被補助人となる本人は,資格や地位を失うことはありません
・成年被後見人が遺言をするときは,医師2人以上の立会いが必要になる

などがあります。

 

法定後見のサポートもお任せください!

当事務所でお手伝いできること

当事務所では,次のことについてお手伝いしています。

・法定後見(後見・保佐・補助)の申立て書類の作成
・法定後見(後見・保佐・補助)の各種報告書類の作成
・成年後見人・保佐人・補助人への就任

その他ご依頼者様のご要望に応じて対応させていただきますので,お気軽にお声かけ下さいませ。

 

 

法定後見(後見・保佐・補助)のサポートの流れ

1.お電話によるご相談受付

まずはお電話かメールで,「法定後見で相談」と当事務所へお問い合わせください。
専門家が対応させていただきます。

 

 

 

2.任意後見契約案の打ち合わせ

法定後見申立書類作成担当者が,ご本人様の状態と財産の内容などを聞き取りどの類型で申立てるのがよいか,アドバイスします。
その際,ご本人様の財産が特定できるものをご用意していただけると,その後の書類作成をスムーズに進めることができます。

ご相談票(法定後見用)をご利用ください。

 

 

3.法定後見申立書類の作成

お聞きした内容をもとに,ご本人様の状態と財産状況を調査して法定後見申立書類を作成,必要書類を収集します。

 

 

 

 

4.家庭裁判所と打ち合わせ

完成した法定後見申立書類を提出する日と申立人(法定後見人候補者)の面談日を家庭裁判所と打ち合わせて決定します。
通常,申立書類の提出日に申立人(候補者)の面談を行います。

 

5.家庭裁判所への申立て

家庭裁判所に申立書類を提出します。
家庭裁判所で申立人,候補者との面談,調査官調査,本人の状態の鑑定,親族照会等が行われます。
申立から約2か月後に審判書で法定後見の開始と後見人等が決定されたことが通知されます。

 

6.審判の確定

法定後見開始の審判が通知されてから,2週間後に審判が確定します。

 

7.法定後見の登記

家庭裁判所から東京法務局あてに法定後見の登記を行うように依頼されます。
これには10日から2週間程度かかります。

 

8.財産目録と収支予定表の作成と後見事務の開始

法定後見が開始されたことについて,金融機関等に届出を行うとともに,ご本人様の資産と負債を調べて法定後見開始の審判確定後1か月以内に財産目録と収支予定表を作成し家庭裁判所に提出します。

その後はご本人様の財産を適切に管理し,定期的に家庭裁判所に報告書を提出して,報告します。



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