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会社の「商号」について

2019/12/02

商号とは,会社の名前のことです。

商号とは・・・

商号とは,会社の名前のことです。
商号は比較的自由に付けることができますが,一定のルールがあります。

以下,商号のルールについて解説します。

 

 

商号の適格性

<使える文字(言葉),使えない文字(言葉)>

商号には,使える文字(言葉)と使えない文字(言葉)が決められています。

(1)記号・図形・紋様は使用できません。
「( )」は装飾性が高いため原則使用は認められません。

(2)アルファベット(AからZまでの大文字と小文字),アラビア数字(0~9)は使用することができます。
アルファベットを用いて複数の単語を表記する場合に限り,単語の間に空白(スペース)を使うことができます。

(3)次の符号に限り,字句(日本文字も含む)を区切る際の符号としてのみ使うことができます。
「&」(アンパサンド)「’」(アポストロフィー)「,」(コンマ)
「−」(ハイフン)「.」(ピリオド)「・」(中点)

(4)「株式会社」「合同会社」などの会社の種類を示す言葉を入れなければなりません。
他の種類の会社であると誤認されるおそれのある文字を入れることはできません。

(5)法令により名称の使用が制限されている文字(言葉)があります。
「銀行」「生命保険」「信託」などは,銀行業,保険業,信託業等の公益性の高い事業と誤認されるおそれがあるため,使用が制限されることがあります。

(6)公序良俗に反する商号は,使用することができません。
暴力や違法行為を連想させるような商号は認められないと考えられます。

(7)会社の一営業所・一営業部門であることを示すような商号は使うことができません。
「出張所」「支社」「支店」「branch」といった文字は使用できません。
「代理店」「特約店」は使用することができます。
「支部」は以前は使用することができなかったのですが,現在は使用することができるようになりました。

 

類似商号の問題

類似商号の許容

以前は同一市区町村内に登記しようとする商号と同じ商号を持つ会社があった場合は,登記することができませんでしたが,現在は要件が緩和されています。
ただし,次のことに注意する必要があります。

 

 

 

類似商号の注意点

(1)不正の目的をもって,他の会社であると誤認されるおそれのある名称又は商号を使用していけません。
違反者は過料(罰金のようなもの)に処せられます。
また,これに違反する名称又は商号を使用する者に対して,侵害の停止又は予防を請求することができ,損害賠償を求めることができます。

(2)同一所在場所における同一の商号の登記は申請できません。
同一商号・同一本店の会社が複数存在することを認めると会社の同一性を誤認するおそれが生じてしまうからです。

商号は,会社の顔です。
他の会社と間違われない,わかりやすい商号をつけましょう。

 

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