前日からの続きで認知症の種類や症状等について、まとめた覚書です。
認知症とは、脳の細胞が死んでしまったり働きが悪くなったりしたためにさまざまな障害が起こる状態です。
認知症の種類や症状等について、医学的な基礎知識と実践的な情報を紹介する記事から抜粋したものをまとめました。
厚生労働省によると、2012年時点で65歳以上の高齢者のうち、認知症の人は推計15%で約462万人、認知症になる可能性がある軽度認知障害(MCI)の高齢者も約400万人と推計されています。
有病率は年代別にみると、74歳までは10%以下だが、85歳以上で40%超となり、またほとんどの年代で女性の方が高いとされています。
認知症の診断には、ICD-10やDSM-IV、DSM-5などの診断基準があります。
ICD-10による定義は、以下の両者を有する状態です: 1) 記憶障害(新しい事象に関する著しい記憶力の減退。重症の場合、過去に学習した情報の想起も障害)。2) 認知障害(判断力、思考力、一般情報処理能力の障害以上により、社会生活が有意に障害される)。
また、意識障害がなく、感情コントロール障害、発動性低下、社会行動の変化、情緒不安定、易刺激性、無関心、積極性低下、行動の粗雑化があることが必要です。
DSM-IVによる定義は、複数の認知障害(1) 記憶障害(短期・長期)。2) 失語・失行・失認、実行能力(計画・判断・抽象思考)障害)があり、社会生活や職業活動に支障をきたし、以前の機能水準から有意な低下をもたらたすことが必要です。
DSM-5による定義は、『複合的注意(complex attention)・実行機能(executive function)・学習と記憶(learning and memory)・言語(language)・知覚運動(perceptual-motor)・社会認知(social cognition)』の6つの認知領域について、障害のレベルと日常生活における自立の程度を調べることによって、大神経認知障害か小神経認知障害かを区別しています。
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