成年後見制度とは、高齢者や障害者など、自分の意思を伝えることが困難になったり、自分の財産や生活を管理することができなくなったりした人(成年被後見人)のために、裁判所が任命した人(成年後見人)が、本人の意思を尊重しながら、本人の財産や生活を守るために代理や同意をする制度です。
この制度は、本人の尊厳を重んじるとともに、本人の地域社会への参加を目指すものであり、司法書士としても、国民の権利を擁護し、自由かつ公正な社会の実現に寄与することを使命としています。私は、この使命に共感し、リーガルサポートの会員としても活動しています。リーガルサポートとは、高齢者や障害者などが自らの意思に基づき安心して日常生活を送ることができるように支援する法人です。
私はこれまで、多くの成年後見業務を担当してきましたが、その中で感じたことは、本人の意思決定支援が非常に重要だということです。本人の意思決定支援とは、本人が自分の生活に関する選択肢を知り、自分の価値観や希望に沿って判断できるように、後見人や周囲の人が情報提供や相談などを行うことです。例えば、施設への入所契約など、本人にとって重大な影響を与えるような法律行為や事実行為をする場合は、本人がその内容やメリット・デメリットを理解し、納得して同意できるようにする必要があります。また、その他の局面でも、本人が自分の意思を表明できるように配慮することが求められます。
成年後見制度の利用促進に関する法律では、成年後見制度の利用促進は、「成年被後見人等が、成年被後見人等でない者と等しく、基本的人権を享有する個人としてその尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障されるべきこと」などの理念を踏まえて行われるものとされています。この法律に基づいて策定された成年後見制度利用促進基本計画では、「地域共生社会の実現に向けた権利擁護支援の推進」や「尊厳のある本人らしい生活を継続できるようにするための成年後見制度
の運用の改善等」などが掲げられています。また、「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」では、後見人が本人の意思決定支援を行う際の具体的なイメージが示されています。
私は、これらの指針やガイドラインを参考にしながら、本人の意思決定支援を行うことを心がけています。もちろん、本人の意思決定支援は、一朝一夕にできるものではありません。本人との信頼関係を築くことや、本人の心身の状態や生活状況に応じて対応することなど、様々な課題や困難があります。しかし、本人の意思決定支援を通じて、本人が自分らしく生きることができるようになるとしたら、それはとても価値あることだと思います。
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