
最終更新日:2026年4月10日
この記事で分かること
- 認知症などで親の預金が引き出せなくなるのはどんな時か
- 施設入所費用が払えないときに、家族が取り得る現実的な選択肢
- 成年後見申立てから、預金管理・施設契約までの流れ(事例つき)
はじめに:いちばん多いご相談のひとつです
「母の認知症が進んで、銀行で手続きができないと言われた」
「施設の入所金・月額費用を、母の口座から払いたいのに下ろせない」
大津市周辺でも、このようなご相談が増えています。
結論から言うと、ご家族が“家族だから”という理由だけで、親御さんの預金を自由に引き出せるわけではありません。 本人の意思確認が難しい場合、銀行手続きが進められず、結果として「施設費用が払えない」という困った状況に陥ることがあります。
本記事では、当事務所が実際にサポートした(匿名化した)ケースをご紹介します。
事例概要(大津市/成年後見開始申立て)
- ご相談者:D様(50代、会社員・大津市在住)
- ご本人:お母様(80代、要介護・認知症の診断あり)
- ご相談時期:2025年春頃
- お困りごと:
- お母様名義の預金口座から施設入所費用を支払う必要があった
- しかし認知症の進行により、銀行側で本人確認・意思確認が難しく、払戻し等の手続きが進まない状況になった
- 施設入所契約や、各種支払い(利用料・生活費)をどう進めるべきか不安だった
まず確認したこと(チェックリスト)
ご相談を受け、まず次を整理しました。
- 施設入所は「すぐ必要」か(入所期限・費用の支払期限)
- 現在の支払い状況(立替できる家族がいるか、いつまで持つか)
- 親御さんの状態(診断書の有無、受診先、意思疎通の可否)
- 資産の全体像(預金・年金・不動産・負債の有無)
- 既にある備え(委任状、任意後見契約、家族信託、遺言など)
この段階で大切なのは、「お金を下ろせるか」だけでなく、施設契約や支払いを“誰が法的に”できるのかをセットで考えることです。
家族が取り得る選択肢(今回のケースでは)
親御さんの意思確認が難しい局面では、一般的に次のような選択肢が検討対象になります(状況により可否は変わります)。
- 成年後見(法定後見)を申し立てる
- (元気なうちなら)任意後見契約や家族信託を検討する
- 親族間での支払い立替(短期的な応急処置)
今回のD様のケースでは、緊急性が高く、かつ将来的にも継続的な財産管理・契約手続きが必要になる見込みがあったため、 家庭裁判所へ成年後見開始の申立てを行う方針となりました。
当事務所が行ったサポート内容
1)成年後見開始の申立て手続きのサポート
- 必要書類のご案内と収集の段取り整理
- 申立書類一式の作成支援
- 家庭裁判所への提出準備(地域・事案により運用が異なるため、要点を整理)
2)後見人就任後の実務(財産管理・契約手続き)
家庭裁判所の審理を経て、当事務所の司法書士が後見人に選任され、以下を実施しました。
- お母様の預金管理(収支の整理・支払い体制の構築)
- 施設との契約手続きに必要な対応
- 生活費・施設費用の支払いの実務フロー整備
- 親族の負担が集中しない形での連絡・報告体制の整理
※実際にできる業務範囲は、事案内容・裁判所の判断・支援体制により異なります。
結果:施設入所と費用支払いの“詰み”を回避
成年後見の申立て〜後見人選任を経て、以下が実現できました。
- 施設入所契約と支払いの体制が整い、生活が安定
- D様が「支払いのたびに銀行で止められる」「責任が重すぎる」という状態から解放
- 財産管理が継続的に回るようになり、将来の不安が軽減
D様からは「もっと早く相談すればよかった」「家族だけで抱え込まなくてよかった」とのお声をいただきました。
よくある質問(FAQ)
Q1. 親の通帳とキャッシュカード、暗証番号が分かれば引き出していい?
状況によりますが、“家族だから自由に引き出せる”とは限りません。 後々、親族間トラブルになったり、銀行対応が進まなかったりすることがあります。 できるだけ早い段階で、正規の手続きを検討するのが安全です。
Q2. 成年後見の申立ては、どれくらい時間がかかりますか?
事案の内容・必要書類の揃い具合・裁判所の運用によって異なります。 急ぎの事情がある場合は、早期に相談し、書類準備を先行させることで全体の遅れを減らせるケースがあります。
Q3. 施設入所の契約や支払いを、子どもが代理でできますか?
軽度で意思確認が十分できる場合は進められることもありますが、認知症の進行等で意思確認が難しい場合、 法的な代理権が問題になることがあります。施設側の契約実務も含めて、状況に応じた整理が必要です。
ご相談前にご用意いただくとスムーズなもの
- 受診先・診断名・要介護度などの情報(分かる範囲で)
- 親御さんの資産のメモ(預金口座、年金、不動産、保険など)
- 施設の資料(費用、入所時期、契約名義に関する説明書など)
- 親族関係が分かる範囲の情報(同居/別居、兄弟姉妹の有無)
「全部揃っていないと相談できない」ということはありません。分かる範囲で大丈夫です。
大津市・滋賀県で成年後見のご相談なら
当事務所では、大津市を中心に、成年後見のご相談(申立てサポート、必要に応じた後見人等就任、関係手続きの整理)に対応しています。
「施設費用の支払いが迫っている」
「口座の手続きが進まず困っている」
「何から始めればいいか分からない」
という方は、できるだけ早めにご相談ください。状況を整理し、最適な進め方をご提案します。
免責・注意(大切なお知らせ)
本記事は一般的な情報提供と事例紹介(匿名化)を目的としています。実際の対応は、個別事情により異なります。 正式な判断や手続きは、状況を伺った上でご案内します。
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この記事を書いた人

司法書士・行政書士 和田正俊事務所 代表和田 正俊(Wada Masatoshi)
- 滋賀県司法書士会所属 登録番号 滋賀第441号
- 簡裁訴訟代理関係業務 認定番号 第1112169号
- 滋賀県行政書士会所属
登録番号 第13251836号会員番号 第1220号 - 公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポート滋賀支部所属
会員番号 第6509213号
後見人候補者名簿 及び 後見監督人候補者名簿 搭載 - 法テラス契約司法書士
- 近畿司法書士会連合会災害相談員
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