
最終更新日:2026年2月16日
I. 導入:まさかの申告漏れ!?あなたが知らない「隠れた相続財産」
1.1. 相続税申告の義務と、申告漏れのリスク
相続財産が一定の基礎控除額(3,000万円+600万円×法定相続人の数)を超える場合、相続税の申告と納税義務が発生します。この義務を怠ったり、申告内容に不備があったりすると、税務署は必ずといっていいほど目を光らせています。
税務署は、故人の過去の所得情報や銀行口座の履歴、不動産登記情報など、さまざまな情報を把握しており、申告内容と大きく異なる点があれば税務調査の対象となる可能性が高まります。
1.2. なぜ「申告漏れ」は起こるのか?
「わざと申告しなかったわけではないのに…」と、多くの相続人が意図せず申告漏れをしてしまいます。その主な原因は、相続人が故人の財産全体を正確に把握しきれていないことにあります。
特に、故人が財産管理を一人で行っていた場合や、家族に詳細を伝えていなかった場合、「自宅と預貯金だけだと思っていたら、実は他にもあった」という状況は珍しくありません。
1.3. この記事でわかること:後悔しない相続税申告のために
この記事では、相続税申告における「まさか」を防ぐため、以下の内容を詳しく解説します。
- 税務署が特に注目する「見落としがちな財産」の具体的なリスト
- それらの財産をどのように確認すれば良いか
- 申告漏れが発覚した場合のリスクとペナルティ
- 漏れなく財産を洗い出すための具体的な調査方法
- 司法書士や税理士といった専門家との連携のメリット
ご自身の相続手続きに不安がある方も、ぜひ参考にして、安心して相続を完了させるための第一歩を踏み出しましょう。
II. 要注意!相続税申告で見落としがちな『隠れ財産』リスト
ここでは、相続税申告で特に見落とされやすい「隠れた相続財産」の具体例をご紹介します。
2.1. 名義預金:あなたの預金、本当にあなたのもの?
相続税の税務調査で最も指摘が多いのが「名義預金」です。これは、親(故人)が子や孫の名義で開設した預金口座に貯蓄していたお金のことで、実質的には親の財産とみなされ、相続税の課税対象となるケースが多くあります。
- チェックポイント: 通帳の管理は誰が行っていたか、キャッシュカードや印鑑は誰が持っていたか、その預金を子や孫が自由に使える状態だったか、など。
- 確認方法: 故人の郵便物の中に、子や孫名義の金融機関からの通知がないか確認する。家族に聞き取りを行う。
2.2. タンス預金・へそくり:意外な場所にある現金
自宅内で現金が保管されていた「タンス預金」や「へそくり」は、申告漏れが非常に多い財産です。
- チェックポイント: 自宅内の金庫、引き出しの奥、仏壇の裏、本の間、家具の隙間、貸金庫など。
- 確認方法: 遺品整理の際は特に注意深く、時間をかけて調査する。貸金庫契約の有無を確認する。
2.3. 生命保険金・損害保険金:受取人≠被相続人でも要チェック!
死亡保険金は、たとえ受取人が故人以外(配偶者や子など)であっても、「みなし相続財産」として相続税の課税対象となります。
- 非課税枠: 「500万円 × 法定相続人の数」という非課税枠が適用されます。
- 確認方法: 故人の生命保険証券、保険会社からの案内、通帳の引き落とし履歴などで保険契約の有無と内容を確認する。
- その他: 損害保険の満期返戻金や、故人が生前に受け取るはずだった入院給付金・手術給付金の未受取分なども、相続財産となる場合があります。
2.4. 有価証券・投資信託:証券会社からの連絡はありましたか?
株式、投資信託、債券、国債などの有価証券も、見落とされがちな財産です。近年はペーパーレス化が進み、株券などの実物がないため、口座の存在自体を忘れがちになります。
- 確認方法: 証券会社からの郵便物(取引報告書、配当金通知など)がないか確認する。故人のパソコンやスマホに証券会社のログイン情報がないか探す。
2.5. 不動産関連:登記簿だけでは分からない落とし穴
不動産は大きな財産ですが、それでも見落としが発生することがあります。
- 共有名義の不動産: 故人が他の相続人や親族などと共有名義で所有していた不動産。
- 未登記建物・建築中の建物: 登記されていない物置や倉庫、増築部分、建設途中の建物なども評価対象となることがあります。
- 貸地・借地権: 故人が他人に貸していた土地や、借りていた土地の権利も評価対象となる場合があります。
- 確認方法: 固定資産税納税通知書、公図、過去の権利証や賃貸借契約書を確認する。
2.6. その他:忘れがちな財産や権利
- ゴルフ会員権・リゾート会員権: 換金性のある会員権は、相続財産として評価されます。
- 貸付金・未収金: 親族や知人への個人的な貸付金、未収給与、売掛金など。
- デジタル資産: 暗号資産(仮想通貨)、NFT、オンライン証券口座など。パスワードが分からず存在が不明になりがちです。
- 貴金属・骨董品・美術品: 高額な動産は評価の対象となります。
- 形見分けで渡したもの: 社会通念上相当と認められる範囲を超える高額な形見分けは、贈与とみなされる可能性があります。
III. 申告漏れが発覚したらどうなる?税務調査とペナルティ
意図的でなくても、相続税の申告漏れは税務署から指摘を受け、重いペナルティが課される可能性があります。
3.1. 税務調査の流れと対象
税務調査は、相続開始後1~2年後に実施されることが多いです。税務署は、故人の金融機関口座の履歴を数年分遡って調べたり、不動産登記情報を詳細に確認したりします。また、家族構成や生活状況、過去の贈与の有無なども調査対象となります。
3.2. 申告漏れによる「追徴課税」と「加算税」
申告漏れが発覚した場合、本来支払うべきだった相続税額に加えて、以下の追徴課税が課されます。
- 延滞税: 期限内に納税しなかったことに対する利息のようなものです。
- 過少申告加算税: 申告した税額が少なかった場合に課されるペナルティです(原則として不足額の10~15%)。
- 重加算税: 意図的に財産を隠蔽したり、偽装したりするなどの悪質なケースに課される、最も重いペナルティです(不足額の35~40%)。
3.3. 自主的な修正申告のメリット
もし申告漏れに気づいた場合は、税務署から指摘を受ける前に自主的に修正申告を行うことで、過少申告加算税が課されない、あるいは軽減されるメリットがあります。税務調査の通知が来る前に対応することが非常に重要です。
IV. 漏れなく財産を洗い出す!具体的な調査方法
申告漏れを防ぐためには、故人の財産を漏れなく洗い出すための徹底した調査が不可欠です。
4.1. 故人の自宅・遺品の徹底調査
- エンディングノートや手帳、日記: 故人が財産について書き残している可能性があります。
- 重要書類のファイル: 契約書、保険証券、ローン関連書類、年金手帳など。
- パソコン・スマートフォン: デジタル資産の情報や、金融機関・証券会社とのやり取りが残されている可能性があります。
- 過去の確定申告書: 故人が所有していた財産や収入源のヒントになります。
4.2. 金融機関への照会
- 故人の遺品から見つかる通帳・キャッシュカードで、利用していた金融機関を特定します。
- 故人の口座がある金融機関に、過去数年分の取引履歴(入出金明細)の開示を請求します。
4.3. 証券会社への照会
- 故人宛の郵便物(取引報告書、配当金通知など)から、利用していた証券会社を特定し、残高について照会します。
4.4. 市役所・法務局での情報収集
- 固定資産税納税通知書: 故人名義で課税されている不動産を確認します。
- 名寄帳(なよせちょう): 市町村役場で取得できる、故人名義の不動産一覧です。
- 登記簿謄本(登記事項証明書): 法務局で取得し、不動産の正確な所有状況(共有名義など)を確認します。
4.5. 家族・親族からの聞き取り
故人の生前の交友関係、趣味、生活習慣などから、思わぬ財産の手がかりが得られることがあります。特に名義預金などは、家族内の聞き取りが重要です。
V. 複雑な財産調査・申告は専門家へ!司法書士と税理士の連携
故人の財産を漏れなく調査し、適切な相続税申告を行うことは、非常に専門的で手間のかかる作業です。一人で全てを抱え込まず、専門家の力を借りるのが賢明です。
| 専門家 | 主な役割 |
|---|---|
| 司法書士 |
|
| 税理士 |
|
5.3. 連携のメリット:ワンストップでスムーズな手続きを
当事務所では、司法書士として不動産に関する調査や登記、遺産分割協議のサポートを行い、税務に関する部分は信頼できる提携税理士をご紹介することで、お客様にワンストップでスムーズなサービスを提供しています。財産調査から遺産分割、相続登記、そして相続税申告まで、各専門家が密に連携することで、漏れやミスを防ぎ、お客様の精神的・時間的負担を大幅に軽減することが可能になります。
VI. まとめ:見落としを防ぎ、安心して相続手続きを終えるために
相続税の申告漏れは、決して他人事ではありません。故人の財産を深く理解しきれていない場合、意図せずとも大きなリスクを背負うことになります。
6.1. 申告漏れは重大なリスク!早期の財産調査が鍵
この記事で紹介した「見落としがちな財産」リストを参考に、今一度故人の財産を多角的な視点で調査してみましょう。相続税の税務調査は、相続開始後1~2年後に実施されることが多いです。この期間内に漏れなく財産を把握し、適切な申告準備を進めることが何よりも重要です。
6.2. 一人で抱え込まず、専門家の力を借りましょう
故人の財産をすべて把握することは、専門家にとっても骨の折れる作業です。ましてや、相続人だけで複雑な財産調査や税務計算を行うのは非常に困難であり、不安や疑問を抱えたまま手続きを進めることは、後々のトラブルの元となります。
6.3. 当事務所が相続に関するお悩みを解決します!
当司法書士事務所では、相続に関する幅広いご相談を承っております。
- 故人の財産調査の支援
- 遺産分割協議書の作成サポート
- 不動産の相続登記手続き
- 銀行預金の名義変更・解約手続き
- 相続税申告に強い提携税理士のご紹介
これらの手続きを通じて、お客様が安心して相続を終えられるよう、きめ細やかなサポートを提供いたします。
6.4. お気軽にお問い合わせください
「もしかしたら、うちにも隠れた財産があるかも?」
「相続税の申告で不安がある」
そんな疑問や不安がございましたら、どうぞお気軽に当事務所へご相談ください。初回相談は無料でお受けしております。専門家が親身になってお話を伺い、お客様の状況に合わせた最適な解決策をご提案いたします。
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この記事を書いた人

司法書士・行政書士 和田正俊事務所 代表和田 正俊(Wada Masatoshi)
- 滋賀県司法書士会所属 登録番号 滋賀第441号
- 簡裁訴訟代理関係業務 認定番号 第1112169号
- 滋賀県行政書士会所属
登録番号 第13251836号会員番号 第1220号 - 公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポート滋賀支部所属
会員番号 第6509213号
後見人候補者名簿 及び 後見監督人候補者名簿 搭載 - 法テラス契約司法書士
- 近畿司法書士会連合会災害相談員
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