登記事項証明書(表題部 土地)

登記事項証明書(表題部 土地)

登記事項証明書の表題部を徹底解説 - 土地の基本情報を読み解く

不動産の取引や相続手続きでよく目にする「登記事項証明書」。その最初のページに記載されている「表題部」には、不動産の基本的な情報が詰まっています。本記事では、特に土地の表題部に焦点を当て、記載内容の見方や読み解き方を実例とともに詳しく解説します。

土地の登記事項証明書表題部サンプル

表題部とは - 不動産を特定するための「身分証明書」

表題部は、不動産登記簿の最初に記載される部分で、その不動産の「身分証明書」とも言える重要な情報が記録されています。この表題部があることで、膨大な数の不動産を正確に区別し、特定することが可能になります。

法務局では、この表題部の情報をもとに不動産を検索し、登記事項証明書の交付や各種登記手続きを行います。つまり、表題部は不動産登記制度の「索引」としての役割を果たしているのです。

表題部の主な役割

  • 不動産を特定するための基本情報を提供する
  • 登記事項証明書を取得する際の検索キーとなる
  • 不動産の物理的特徴(面積、用途など)を記録する
  • 土地・建物の変遷の履歴を確認できる

土地の表題部に記載される基本情報

土地の表題部には、以下の基本的な情報が記載されています。これらの情報によって、その土地がどこにあり、どのような特性を持っているかを把握することができます。

項目内容
所在土地の住所(市区町村名から字名まで)大津市瀬田五丁目字篠部
地番土地を特定するための番号(住居表示とは異なる)1500番1
地目土地の用途(法令で27種類に分類)宅地、田、畑、山林など
地積土地の面積(平方メートル単位)206.25㎡

専門家からのアドバイス:

表題部の情報は、必ずしも現況を反映していないことがあります。例えば、地目が「田」と記載されていても、実際には住宅が建っていることも珍しくありません。これは、現況に合わせて地目変更登記を申請しない限り、登記上の情報は変更されないためです。ただし、固定資産税は登記上の地目ではなく現況に基づいて課税されることが一般的です。

登記事項証明書の冒頭部分を詳しく解説

登記事項証明書の表題部には、土地の基本情報だけでなく、登記簿の管理に関する重要な情報も記載されています。これらの情報は、登記の履歴や土地の法的状況を理解する上で役立ちます。

登記事項証明書の冒頭部分

冒頭部分の各項目の意味

  1. 「表題部(土地の表示)」:この不動産が土地であることを示しています。
  2. 「調製」:この登記記録が作成された日付です。コンピュータ化された新しい登記簿に移行された日を示していることが多く、それ以前の情報は「閉鎖登記簿」に記録されています。
  3. 「不動産番号」:不動産を一意に識別するための13桁の番号です。この番号があれば、全国どこの法務局でも迅速に登記情報を検索できます。
  4. 「地図番号」:法務局が管理する地図(公図)上での位置を示す番号です。この番号を使って法務局で地図を請求できます。
  5. 「筆界特定」:土地の境界(筆界)が法的に確定されているかどうかを示します。筆界特定手続きが行われた場合、その日付と番号が記載されます。

実務上のポイント:

不動産番号は、登記事項証明書を取得する際の最も確実な検索キーです。この番号さえあれば、地番や所在地を正確に伝える必要がなく、スムーズに証明書を取得できます。特に複雑な地番や同一地番が複数存在する場合には、不動産番号を活用することをお勧めします。

土地の所在の見方と住居表示の変更

土地の「所在」は、その土地がどこにあるかを示す重要な情報です。登記簿上の所在と、実際の住所(住居表示)が異なる場合もあり、その変更履歴も表題部から読み取ることができます。

土地の所在の記載例

所在の読み方と住居表示

サンプルの登記事項証明書では、土地の所在は「大津市瀬田五丁目字篠部」となっています。ここで注目すべき点がいくつかあります:

  • 「字(あざ)」の表記:「字篠部」という表記は、小字(こあざ)と呼ばれる地域の細分化を示しています。通常の住所表記では使われないことが多いですが、登記上は重要な識別情報です。
  • 住居表示の変更:下線が引かれた「大津市瀬田橋本町字篠部」は、以前の所在地を示しています。下線は、その情報が現在は有効でないことを表しています。
  • 変更日と登記日:「平成17年2月11日変更」「平成17年2月14日登記」という記載は、住居表示が変更された日付と、その変更が登記された日付を示しています。

住居表示と登記簿上の表記の違い:

住居表示制度が実施された地域では、郵便物などに使用する住所(住居表示)と、登記簿上の所在地が異なることがあります。これは、住民の利便性向上のために市町村が住所体系を整理した結果です。例えば、「○○町△△番地」という地番表示が「○○1丁目2番3号」というわかりやすい住居表示に変更されることがあります。不動産取引の際には、両方の表記を確認することが重要です。

地番と地積の変更履歴を読み解く

表題部からは、土地の分筆(ぶんぴつ:1つの土地を複数に分ける)や合筆(がっぴつ:複数の土地を1つにまとめる)、測量による面積修正などの履歴も読み取ることができます。

地番と地積の変更履歴

分筆の履歴を確認する

サンプルの登記事項証明書では、この土地がもともと「1500番」という地番で、面積が「219㎡」あったことがわかります。そして、平成6年10月2日に「1500番1」と「1500番2」という2つの土地に分けられました。

この証明書は「1500番1」の土地に関するもので、分筆後の面積は「206㎡」となっています。下線が引かれた部分は、分筆前の情報で、現在は有効ではないことを示しています。

分筆・合筆が行われる主な理由

  • 土地の一部売却:土地の一部だけを売却する場合、まず分筆して別々の土地にする必要があります
  • 相続による分割:相続人が複数いる場合、土地を分けて相続することがあります
  • 開発・区画整理:宅地開発や区画整理事業により、土地の形状を変更する場合
  • 公共用地の提供:道路拡幅などのために土地の一部を公共用地として提供する場合

地目と地積の変更を理解する

土地の用途(地目)や正確な面積(地積)は、土地の価値や利用可能性に大きく影響します。表題部からは、これらの情報の変更履歴も読み取ることができます。

地目と地積の変更

地目変更と測量の履歴

サンプルの登記事項証明書では、この土地の地目が「田」から「宅地」に変更されたことがわかります。変更日は平成10年1月25日で、その登記申請は平成10年12月2日に行われています。

また、同時に地積も「206㎡」から「206.25㎡」に変更されています。これは、より精密な測量が行われ、小数点以下の面積まで正確に表示されるようになったことを示しています。

主な地目の種類と変更が必要なケース

主な地目定義変更が必要なケース
宅地建物の敷地として利用されている土地農地に建物を建てた場合
水稲を栽培するための土地田を宅地として利用する場合
稲以外の作物を栽培する土地畑を駐車場として利用する場合
山林樹木の生育に供されている土地山林を開発して宅地にした場合
雑種地他の地目に該当しない土地資材置場や駐車場を宅地にした場合

地目変更登記の必要性:

土地の現況が登記上の地目と異なる場合、本来は地目変更登記を申請する義務がありますが、実際には放置されているケースも多くあります。ただし、土地を売却する際や相続が発生した際には、現況に合わせて地目変更登記を行うことが望ましいでしょう。地目によって不動産の評価額や取引価格に影響を与えることがあります。

建物の表題部との違い

土地と建物では、表題部に記載される情報が異なります。建物の表題部には、建物の物理的特性を示す情報が記載されます。

建物の表題部に記載される主な情報

  • 所在:建物がある場所の住所(土地の所在と一致することが多い)
  • 家屋番号:建物を特定するための番号(地番とは別の体系)
  • 種類:建物の用途(居宅、店舗、事務所、工場など)
  • 構造:建物の材質や構造(木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造など)
  • 床面積:各階の床面積と合計(平方メートル単位)
  • 附属建物:主たる建物に付随する建物(車庫、物置など)とその床面積

建物の表題部も、土地と同様に変更の履歴を確認することができます。例えば、増築や一部取壊しがあった場合の床面積の変更、用途変更による種類の変更などが記録されます。

登記事項証明書を活用するための実践的ヒント

登記事項証明書の表題部から情報を正確に読み取り、活用するためのヒントをご紹介します。

表題部の情報を活用する場面

  • 不動産売買:契約書作成時に正確な所在、地番、面積を確認
  • 建築確認申請:敷地の地積や地目を確認
  • 相続手続き:被相続人の不動産の特定と詳細確認
  • 担保評価:住宅ローン審査時の土地評価の基礎資料
  • 固定資産税評価:課税対象不動産の特定と照合

表題部の情報を確認する際の注意点

  • 登記上の地目と現況が異なる場合があるため、実地確認も重要
  • 分筆・合筆の履歴がある場合は、公図や地積測量図も合わせて確認すると良い
  • 住居表示と登記上の所在が異なる場合は、両方の情報を把握しておく
  • 地積は測量方法により誤差が生じることがあるため、境界確定が重要な取引では現地測量も検討

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司法書士・行政書士和田正俊事務所

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この記事を書いた人

司法書士・行政書士 和田正俊事務所 代表和田 正俊(Wada Masatoshi)

  • 滋賀県司法書士会所属 登録番号 滋賀第441号
  • 簡裁訴訟代理関係業務 認定番号 第1112169号
  • 滋賀県行政書士会所属
    登録番号 第13251836号会員番号 第1220号
  • 公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポート滋賀支部所属
    会員番号 第6509213号
    後見人候補者名簿 及び 後見監督人候補者名簿 搭載
  • 法テラス契約司法書士
  • 近畿司法書士会連合会災害相談員

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