3.成年後見に関するFAQ

3.成年後見に関するFAQ

初めての成年後見Q&A成年後見に関するよくある質問

成年後見制度は、認知症や知的障がい、精神障がいなど判断能力が不十分な方を法律的・経済的に守るための制度です。家庭裁判所が後見人等を選任し、財産管理や契約の手続きなど支援を行います。法定後見と任意後見の違いや申し立て方法、報酬の目安・選任される人、制度利用時の注意点など、よくある不安や疑問をQ&A形式でわかりやすくご案内します。

成年後見制度とは、どのような制度ですか?

認知症や知的障がい、精神障がいなどにより判断能力が不十分な方の財産管理や契約手続などを、家庭裁判所が選任した「成年後見人」などが行う制度です。ご本人の権利や財産を守るための仕組みです。

法定後見と任意後見の違いは何ですか?

法定後見は判断能力が低下した後に家庭裁判所が後見人等を選任する制度です。任意後見は将来に備え、判断能力があるうちに後見人となる人と契約を結び、後に必要時に発効する制度です。

「後見」「保佐」「補助」の違いを教えてください。

判断能力の程度に応じて分けられており、
「後見」はほとんど判断できない場合、
「保佐」は著しく不十分な場合、
「補助」は一部に支援が必要な場合に適用されます。支援内容も段階的に異なります。

どのような場合に成年後見制度の利用を検討すべきですか?

認知症や病気などで財産管理や契約、日常生活の判断が困難になった場合、またはご家族が高額資産や不動産の管理・売却手続きが必要な場合などには利用が検討されます。

成年後見人には誰が選ばれますか?

家庭裁判所が選任します。親族の方が指名・選任されることもありますし、適切な人がいない場合は司法書士等の専門職が選任されることもあります。

身内(親族)が成年後見人になれますか?

はい、なれます。家庭裁判所が申立人や関係者の希望を考慮して判断します。ただし適任でないと判断される場合はなれないこともあります。

司法書士が成年後見人になるメリットは何ですか?

法律や財産管理の専門知識を活かし、客観的・中立的に本人の財産・権利を守ることができます。親族間のトラブル防止や専門的な書類手続きが円滑に進むなどの利点があります。

成年後見人はどのような仕事をするのですか?

本人の財産管理(預貯金の管理、不動産の売買など)、契約手続き、役所や金融機関との手続きのほか、家庭裁判所への定期報告などを行います。

成年後見人は身の回りの世話や介護もしてくれますか?

原則として財産・契約手続きなどの法律行為が中心で、介護や日常の生活支援までは含まれません。必要に応じて介護サービス等の調整や契約を行うことはあります。

後見人の報酬はいくらですか?誰が決めますか?

報酬額は家庭裁判所が審査し、本人の財産規模や業務内容に応じて決まります。目安は月2万円~十数万円程度です。身内が後見人の場合、辞退も可能です。

後見人申し立ての手続きの流れを教えてください。

①必要書類の準備→②家庭裁判所へ申立→③調査(家庭裁判所による事情確認や鑑定)→④審理・審判→⑤後見人の選任・登記→⑥活動開始という流れです。

申し立てから後見人が選任されるまで、どのくらいの期間がかかりますか?

ケースにもよりますが、2ヶ月~3ヶ月程度が一般的です。書類に不備がある場合や、鑑定・調査が必要な場合はさらにかかることもあります。

成年後見の申し立ては誰でもできますか?

ご本人・配偶者・四親等内の親族・検察官・市区町村長などができます。

任意後見制度を利用する際のメリットは何ですか?

将来に備え自分の信頼できる人とあらかじめ契約できるため、安心して老後を迎えることができます。また希望するサービスや管理の方法も柔軟に定められます。

任意後見契約はいつから効力が生じますか?

本人の判断能力が不十分になり、家庭裁判所に申立て後、任意後見監督人が選任された時から効力が生じます。

任意後見監督人とはどのような役割ですか?

任意後見人の業務遂行を家庭裁判所の選任を受けて監督する人です。契約の履行状況をチェックし、本人保護を目的としています。

認知症になる前に、準備しておくべきことはありますか?

財産の整理や、信頼できる後見人候補との事前の話し合い、任意後見契約・遺言書作成などを早めに済ませておくことがトラブル防止につながります。

成年後見制度を利用すると、本人の財産はどのように管理されますか?

後見人が本人の財産や収支を適正に管理し、重要な契約や財産の処分には家庭裁判所の許可が必要な場合もあります。不正がないよう毎年報告義務が課されます。

成年後見制度を利用した際、本人の死亡によって後見人の業務はいつ終わりますか?

原則として本人の死亡により後見事務は終了します。ただし、相続人に財産の引継ぎや終結報告などの業務が必要な場合もあります。

後見人になることに資格は必要ですか?

親族など誰でも選任され得ますが、一定の欠格事由(未成年者・破産者など)がある場合はなれません。専門職後見人(司法書士等)は専門知識をもとに選任されることが多いです。

成年後見制度に関するよくあるご質問(FAQ)

Q. 認知症の親の口座が凍結されてしまい、介護施設の費用が下ろせません。成年後見制度を使えば解決できますか?
【A】 はい、成年後見制度(法定後見)を利用することで、口座の凍結を解除し、手続きを進めることができるようになります

銀行は、名義人が認知症などにより判断能力を失ったと知った場合、預金の着服や詐欺被害を防ぐために口座を凍結します。こうなると、たとえ実の子どもであってもお金を引き出すことはできなくなります。

家庭裁判所へ申し立てを行い、正式に「成年後見人」が選任されれば、その選任を証明する書類(登記事項証明書)を銀行に提示することで、後見人が本人の代理人として口座を管理できるようになります。これにより、本人の預金から介護施設の月謝や医療費を適正に支払うことが可能になります。また、施設への入所契約の手続きや、費用を捻出するために「誰も住まなくなった実家を売却する」といった手続きも後見人が代行できるようになります。
Q. 成年後見人を申し立てる際、子供である自分が後見人に選ばれますか?また、費用はどのくらいかかりますか?
【A】 希望を出すことはできますが、必ずしもご家族が選ばれるとは限らず、専門職が選ばれた場合は継続的な費用が発生します

後見人を誰にするかは、提出された書類をもとに家庭裁判所が最終的な判断を下します。近年は、ご親族が選ばれる割合は全体の2割程度にとどまっており、残りの約8割は司法書士・弁護士・社会福祉士などの「専門職後見人」が選ばれています。

⚠️ 特に専門職が選ばれやすいケース:
  • 親族間で遺産分けや介護の方針について少しでも意見の対立がある場合
  • 管理すべき財産(預貯金額など)が多い場合(数千万円以上など)
  • 不動産の売却や裁判手続きなど、高度な法律実務が絡む場合
司法書士などの専門職後見人が選ばれた場合、本人の財産から毎月2万〜6万円程度の「後見人報酬」が差し引かれます。この費用は手続き時だけでなく、「本人が亡くなるまで(または判断能力が回復するまで)ずっと支払い続ける」必要があるため、慎重な検討が必要です。
Q. 成年後見の手続きを司法書士に相談・依頼するメリットは何ですか?
【A】 面倒な裁判所への書類準備を丸投げできるだけでなく、「本当に後見制度を利用すべきかどうか、他の認知症対策も含めて多角的に判断できること」が最大のメリットです。

成年後見制度(法定後見)は、一度スタートしてしまうと「やっぱり費用がかかるから途中でやめたい」「家族だけで管理し直したい」と思っても、原則として途中で廃止することができません

当事務所にご相談いただいた場合、単に申し立ての手続きを代行するだけではなく、以下のような生前対策・認知症対策の総合的な視点からアドバイスをいたします。
  • 任意後見(にんいこうけん)の検討:まだ本人に一定の判断能力が残っている場合、将来に備えて「自分が信頼する人(家族や司法書士)」をあらかじめ指名し、報酬額も事前に契約で決めておく制度です。
  • 家族信託の検討:元気なうちに財産の管理権を子どもにバトンタッチし、認知症になった後も裁判所の介入なしに柔軟に実家の売却や預金の管理を行える仕組みです。
お客様のご家族にとって、数年先、十数年先まで見据えた時に本当に最適な選択肢がどれなのかを、法律のプロとして親身に整理いたします。


滋賀県大津市での成年後見の申立て・家族信託・認知症対策のご相談は当事務所へ

「親の物忘れがひどくなり、実家の売却や定期預金の解約ができなくて困っている」「家庭裁判所から届いた書類の書き方が分からない」「後見人になるとどんな義務があるのか、事前に詳しく知りたい」など、後見制度や高齢のご家族の財産管理に関するお悩みは当事務所(大津市瀬田)へお任せください。

当事務所の代表司法書士は、公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポートの滋賀支部に所属しており、後見人候補者名簿にも搭載されている後見実務の専門家です。これまで数多くの申立サポートや後見人としての業務に携わってきた経験を活かし、ご家族の負担を最小限に抑えるサポートをいたします。

「うちの親の状態で、後見人は必要なの?」という段階でのご質問も大歓迎です。当事務所では、スマホからいつでも気軽にメッセージが送れる公式LINEでの無料相談(完全匿名・お名前不要での質問OK)を承っております。ご家族だけで悩んで手遅れになる前に、どうぞお気軽にご活用ください。

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この記事を書いた人

司法書士・行政書士 和田正俊事務所 代表和田 正俊(Wada Masatoshi)

  • 滋賀県司法書士会所属 登録番号 滋賀第441号
  • 簡裁訴訟代理関係業務 認定番号 第1112169号
  • 滋賀県行政書士会所属
    登録番号 第13251836号会員番号 第1220号
  • 公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポート滋賀支部所属
    会員番号 第6509213号
    後見人候補者名簿 及び 後見監督人候補者名簿 搭載
  • 法テラス契約司法書士
  • 近畿司法書士会連合会災害相談員