第73回人権週間 - 「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて
12月4日から10日までの1週間は、日本における「人権週間」です。この期間中、人権尊重の大切さを再確認し、様々な啓発活動が全国で実施されます。本記事では、人権週間の歴史的背景や今年の重点テーマ、そして私たち一人ひとりができることについてご紹介します。
重要なお知らせ:
第73回人権週間が2021年12月4日から12月10日まで実施されます。この機会に、身近な人権問題について考え、行動してみませんか?
人権週間の歴史と意義
人権週間は、「世界人権宣言」の採択を記念して設けられた重要な期間です。1948年12月10日、第3回国際連合総会において「世界人権宣言」が採択されました。この宣言は、基本的人権および自由を尊重し確保するために、世界のすべての人々とすべての国々が達成すべき共通の基準として定められたものです。
国連はこの採択日である12月10日を「人権デー(Human Rights Day)」と定め、加盟国に対して人権擁護活動を推進するための各種行事を実施するよう要請しています。これを受けて、日本では法務省および全国人権擁護委員連合会が「人権週間」を設け、人権尊重の思想の普及と高揚に努めています。
世界人権宣言とは
世界人権宣言は30条からなり、すべての人間が生まれながらにして持つ「人間の尊厳」と「平等で譲ることのできない権利」を認め、「自由・正義・平和」の基礎であると宣言しています。この宣言は法的拘束力はありませんが、国際人権規約をはじめとする多くの人権条約の基礎となり、世界の人権保障の発展に大きく貢献してきました。
現代社会における人権課題
日本社会においては、人権意識の高まりと様々な取り組みにもかかわらず、依然として多くの人権課題が存在しています。第73回人権週間では、特に以下のような問題に焦点が当てられています:
新型コロナウイルス関連の差別
感染者やその家族、医療従事者等に対する偏見や差別が社会問題となっています。正しい知識と思いやりの心が求められています。
子どもの人権問題
いじめや虐待、体罰など、子どもの健全な成長を妨げる問題が後を絶ちません。すべての子どもが安心して成長できる環境づくりが重要です。
多様性への理解不足
外国人や障害のある人、ハンセン病元患者とその家族など、様々な背景を持つ人々に対する偏見や差別が今なお存在しています。
インターネット上の人権侵害
SNSなどでの誹謗中傷やプライバシー侵害、ヘイトスピーチなど、インターネット上での人権侵害が深刻化しています。
「誰一人取り残さない」社会の実現に向けて
国連の持続可能な開発目標(SDGs)に掲げられている「誰一人取り残さない(Leave No One Behind)」という理念は、人権尊重の考え方と深く結びついています。すべての人の人権が尊重され、一人ひとりが自分らしく生きられる社会を実現するためには、私たち一人ひとりの意識と行動が重要です。
学ぶ
人権問題について正しい知識を身につけましょう。書籍やウェブサイト、講演会など、様々な情報源から学ぶことができます。
考える
自分の言動や考え方に無意識の偏見がないか振り返ってみましょう。多様な視点から物事を考える習慣をつけることが大切です。
行動する
日常生活の中で差別や偏見に気づいたら声を上げる勇気を持ちましょう。小さな行動が大きな変化につながります。
つながる
人権問題に取り組む団体や活動に参加することで、より大きな力になります。一人ではなく、共に行動する仲間を見つけましょう。
人権相談窓口のご案内
人権問題でお困りの方は、以下の窓口にご相談ください:
- みんなの人権110番:0570-003-110(平日8:30〜17:15)
- 子どもの人権110番:0120-007-110(平日8:30〜17:15)
- 女性の人権ホットライン:0570-070-810(平日8:30〜17:15)
- 法務局・地方法務局:全国各地の法務局で人権相談を受け付けています
また、当事務所でも人権に関するご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください。
まとめ
第73回人権週間を機に、私たち一人ひとりが人権について考え、行動することが重要です。「誰一人取り残さない」社会の実現は、決して遠い理想ではなく、私たちの日常の中の小さな心がけと行動から始まります。
世界人権宣言が採択されてから70年以上が経過した今日、私たちはまだ多くの課題に直面しています。しかし、皆さんと力を合わせて、より良い社会の実現を目指していきましょう。
人権問題でお困りの方へ
当事務所では、人権に関するご相談も承っております。差別や偏見でお悩みの方、法的アドバイスが必要な方は、お気軽にご連絡ください。
司法書士・行政書士和田正俊事務所
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